コンバージョン(CV)とは?意味から設定例、増やし方まで徹底解説!
2025年5月7日(水)

Webマーケティングの世界で避けては通れない「コンバージョン」。しかし、その正確な意味や重要性、具体的な活用方法について、自信を持って説明できるでしょうか。
この記事では、Webサイトの成果を最大化するために不可欠な「コンバージョン(CV)」について、基本的な意味から種類、具体的な設定例、さらにはコンバージョン数を増やすための実践的なアプローチまで、初心者の方にも分かりやすく徹底解説します。
この記事を読めば、Webサイトの成果改善に向けた具体的な一歩を踏み出せるはずです。
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目次
1. コンバージョン(CV)とは?
まずは、コンバージョンという言葉の基本的な意味と、Webマーケティングにおける位置づけを理解しましょう。
コンバージョンの基本的な意味
コンバージョン(Conversion)とは、直訳すると「転換」「変換」「変化」といった意味を持つ英単語です。Webマーケティングの文脈においては、Webサイト上で獲得できる最終的な成果を指します。
具体的には、以下のようなユーザーのアクションがコンバージョンとして設定されることが多いです。
- 商品やサービスの購入
- 資料請求
- お問い合わせ
- 会員登録
- メルマガ登録
- セミナーやイベントへの申し込み
重要なのは、コンバージョンの定義はWebサイトの目的によって異なるという点です。ECサイトであれば「商品購入」、BtoB企業の情報サイトであれば「問い合わせ」や「資料請求」が主なコンバージョンとなるでしょう。
なぜ「CV」と略されるの?
「コンバージョン」は、その英語表記である “Conversion” の頭文字 “C” と “V” を取って、「CV」と略されるのが一般的です。Webマーケティング業界では日常的に使われる用語であり、レポートや分析ツールなどでも頻繁に目にする略語ですので、覚えておきましょう。
コンバージョンの重要性
Webマーケティングにおいて、コンバージョンはWebサイトの目標達成度を測るための最重要指標と位置づけられます。SEO対策、Web広告、コンテンツマーケティング、SNS運用など、あらゆるマーケティング施策の最終的なゴールがコンバージョンといっても過言ではありません。
コンバージョンを意識せずにWebサイトを運営したり、マーケティング施策を実施したりすることは、目的地を定めずに航海に出るようなものです。コンバージョンを明確に設定し、それを計測・分析することで、初めて施策の有効性を判断し、改善へと繋げることができるのです。
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2. コンバージョンが重要な理由4つ
では、なぜコンバージョンはこれほどまでに重要視されるのでしょうか。おもな理由を4つ解説します。
1. マーケティング施策の効果測定の指標となる
コンバージョンを設定することで、実施したマーケティング施策がどれだけ成果に結びついたのかを具体的な数値で把握できます。
たとえば、新しい広告キャンペーンを開始した後にコンバージョン数が増加すれば、その広告が有効であったと判断できます。逆に、期待したほどの成果が得られなければ、施策の見直しや改善の必要性が明らかになります。
2. Webサイトや広告の課題発見・改善に繋がる
コンバージョン数だけでなく、コンバージョンに至るまでのユーザーの行動(例:どのページを閲覧したか、どこで離脱したかなど)を分析することで、Webサイトや広告の課題を発見し、具体的な改善策を講じることができます。
たとえば、「特定のページからの離脱率が高い」「入力フォームの途中で多くのユーザーが諦めている」といった課題が見つかれば、それぞれページのコンテンツ改善や入力フォームの最適化(EFO)といった対策を打つことができます。
3. 費用対効果(ROI)の最適化に貢献する
コンバージョンを計測することで、投じた費用に対してどれだけの成果(コンバージョン)が得られたか、つまり費用対効果(ROI:Return On Investment)を算出・評価できます。
ROIの高い施策にリソースを集中し、ROIの低い施策は改善または中止するといった判断が可能になり、マーケティング予算の最適化に繋がります。
4. データに基づいた意思決定を可能にする
コンバージョンという客観的なデータに基づいて分析を行うことで、勘や経験だけに頼らない、根拠のある意思決定が可能になります。
データに基づいた戦略は、関係者への説明責任を果たす上でも説得力を持ち、組織全体のマーケティング活動を正しい方向へ導きます。
3. 【種類別】コンバージョン種類
コンバージョンとひと口に言っても、その計測方法や性質によっていくつかの種類に分類されます。ここでは代表的なコンバージョンの種類について解説します。
直接コンバージョンと間接コンバージョン(アシストコンバージョン)
直接コンバージョンとはユーザーが広告をクリックしたり、特定の流入チャネル(例:自然検索、SNS)からWebサイトにアクセスし、その訪問で離脱することなくそのままコンバージョンに至ったケースを指します。最後にクリックまたは接触したチャネルの貢献が評価されます。
一方、間接コンバージョン(アシストコンバージョン)とは、ユーザーが直接コンバージョンには至らなかったものの、過去に接触した広告やチャネルが、間接的にその後のコンバージョンに貢献したケースを指します。
たとえば、最初にディスプレイ広告で商品を知り、数日後に商品名を検索して購入した場合、最初のディスプレイ広告がアシストコンバージョンとして評価されることがあります。
ユーザーは多くの場合、複数のチャネルを経由してコンバージョンに至るため、間接コンバージョンの分析は各チャネルの貢献度を正しく評価する「アトリビューション分析」において重要です。
総コンバージョンとユニークコンバージョン
総コンバージョンとは特定の期間内に発生したコンバージョンの延べ回数を指します。同じユーザーが期間内に3回商品を購入した場合、総コンバージョン数は「3」となります。
対してユニークコンバージョンは、特定の期間内にコンバージョンしたユーザーの数を指します。同じユーザーが期間内に3回商品を購入した場合でも、ユニークコンバージョン数は「1」となります。
どちらの指標を見るべきかは、分析の目的(例:リピート購入の分析か、新規顧客獲得数の分析か)によって異なります。
クリックスルーコンバージョンとビュースルーコンバージョン
これらはおもに広告の効果測定で用いられるコンバージョンの種類です。
まず、クリックスルーコンバージョン (CTC: Click Through Conversion)とは、ユーザーが広告をクリックし、その後(セッションが途切れた後も含む一定期間内に)コンバージョンに至ったケースを指します。検索広告やディスプレイ広告のリターゲティングなどで重視されます。
一方、ビュースルーコンバージョン (VTC: View Through Conversion)は、ユーザーが広告をクリックしなかったものの、広告が表示された(インプレッションがあった)後、別の経路(例:自然検索、直接訪問)でサイトを訪れてコンバージョンに至ったケースを指します。
おもにディスプレイ広告などの認知向上を目的とした広告キャンペーンの評価に用いられます。
マイクロコンバージョンとマクロコンバージョン(最終コンバージョン)
マクロコンバージョン(最終コンバージョン)とは ビジネスにおける最終的な目標達成を指します。ECサイトの「商品購入完了」や、BtoBサイトの「正式な問い合わせ完了」「契約締結」などがこれにあたります。
マイクロコンバージョンはマクロコンバージョンに至るまでの中間的な目標達成を指します。これらは、ユーザーが最終的なゴールに近づいていることを示す重要なサインとなります。
たとえばECサイトの「カートに商品を追加」「会員登録」、BtoBサイトの「資料ダウンロード」「特定の詳細ページ閲覧」「問い合わせフォームへの到達」、メディアサイトの「メルマガ登録」「動画の視聴完了」などです。
マイクロコンバージョンを設定するメリットは、ユーザーの行動を段階的に把握できること、コンバージョン数が少ないサイトでも改善のヒントを得やすいこと、そして最終コンバージョンに至るまでのボトルネックを早期に発見できることなどが挙げられます。
その他(デバイスをまたぐクロスデバイスコンバージョンなど)
そのほかのコンバージョンとして、クロスデバイスコンバージョンがあります。クロスデバイスコンバージョンとはユーザーがコンバージョンに至る過程で、スマートフォン、PC、タブレットなど複数のデバイスをまたいで行動するケースです。
たとえば、通勤中にスマートフォンで広告を見て商品を認知し、帰宅後にPCで詳細を調べて購入する、といった行動が該当します。
Google Analyticsなどのツールでは、ログイン情報などを基にこれらの行動を同一ユーザーによるものとして計測しようと試みています。正確な計測は難しい側面もありますが、ユーザー行動の多様化を理解する上で重要な概念です。
4. 【具体例で学ぶ】サイトタイプ別・目的別のコンバージョン設定例
コンバージョンの定義はサイトの目的によって大きく異なると説明しました。
ここでは、具体的なサイトタイプ別にどのようなコンバージョンが設定されることが多いか、その例を見ていきましょう。
ECサイトにおけるコンバージョン例
ECサイトの最大の目的は商品の販売です。
- マクロコンバージョン(最終成果):
- 商品購入完了
- 定期購入申し込み完了
- マイクロコンバージョン(中間成果):
- 会員登録完了
- 商品をカートに追加
- お気に入り登録
- レビュー投稿
- メールマガジン登録
- 特定のキャンペーンページ閲覧
BtoB企業サイト・サービスサイトにおけるコンバージョン例
BtoB企業サイトの多くは、見込み顧客(リード)の獲得を主な目的としています。
- マクロコンバージョン(最終成果):
- お問い合わせフォーム送信完了
- 資料請求(サービス概要、価格表など)完了
- オンラインデモの予約完了
- 見積もり依頼完了
- セミナー・ウェビナー申し込み完了
- マイクロコンバージョン(中間成果):
- ホワイトペーパー・導入事例集のダウンロード完了
- 特定のソリューション・サービス詳細ページの閲覧
- 料金プランページの閲覧
- ブログ記事の読了(特定カテゴリなど)
- お問い合わせフォームへの到達
メディアサイト・ブログにおけるコンバージョン例
メディアサイトやブログの収益化モデルは多様ですが、読者とのエンゲージメントを高めたり、次のアクションを促したりすることが重要になります。
- マクロコンバージョン(最終成果):
- メールマガジン登録完了
- 有料記事の購読開始
- オンラインサロン・コミュニティへの入会
- アフィリエイトリンク経由での商品購入・サービス登録
- 広告枠への問い合わせ
- マイクロコンバージョン(中間成果):
- 記事のSNSシェア
- 記事へのコメント投稿
- 特定カテゴリの記事一覧ページへのアクセス
- 記事の読了率(例:70%以上スクロール)
- サイト内での複数ページ閲覧(例:3ページ以上)
- プッシュ通知の許可
採用サイトにおけるコンバージョン例
採用サイトの目的は、優秀な人材からの応募を獲得することです。
- マクロコンバージョン(最終成果):
- 求人応募フォーム送信完了
- 会社説明会・採用イベントの予約完了
- マイクロコンバージョン(中間成果):
- エントリーフォームへの到達
- 募集要項ダウンロード
- 社員インタビュー記事の閲覧
- 企業理念・ビジョンページの閲覧
- 採用に関するFAQページの閲覧
自社のビジネスゴールに合わせたコンバージョンの設定ポイント
上記はあくまで一般的な例です。自社のWebサイトでコンバージョンを設定する際には、以下のポイントを意識しましょう。
KGI(重要目標達成指標)から逆算する
まず、ビジネス全体の最終ゴール(KGI)は何かを明確にし、その達成のためにWebサイトが果たすべき役割は何か、どのようなユーザー行動がKGIに繋がるのかを考えます。
ユーザーの行動フローを理解する
ターゲットユーザーがどのような経路でサイトを訪れ、どのような情報を求めて行動し、最終的にどのようなアクションを起こすのか、その一連の流れ(カスタマージャーニー)を考慮します。
計測可能で、かつビジネスインパクトのあるものを選ぶ
設定したコンバージョンが実際に計測可能か、そしてその達成がビジネスの成長にどれだけ貢献するのかを検討します。
初期はシンプルに、徐々に精緻化する
最初から多くのコンバージョンポイントを設定すると管理や分析が複雑になるため、まずは最も重要なマクロコンバージョンと、いくつかの主要なマイクロコンバージョンから始めるのがおすすめです。
運用しながらデータを見て、必要に応じて追加・見直しを行いましょう。
5. コンバージョンを測るための重要指標~CVRとCPAを理解する~
コンバージョンを設定したら、その成果を評価するための指標が必要になります。ここでは特に重要な「CVR」と「CPA」について解説します。
CVR(コンバージョン率)とは?
CVRは Conversion Rate(コンバージョンレート) の略で、日本語では「転換率」や「獲得率」などと訳されます。Webサイトへのアクセス数(セッション数、ユニークユーザー数、広告のクリック数など)のうち、どれだけの割合がコンバージョンに至ったかを示す指標です。
CVRの計算式は以下の通りです。
CVR(%)=アクセス数(またはクリック数など)コンバージョン数×100
たとえば、ある広告から1,000回のクリックがあり、そこから10件のコンバージョンが発生した場合、CVRは (10 ÷ 1,000) × 100 = 1% となります。
CVRが高いほど、そのWebサイトや広告は効率よく成果を生み出していると言えます。
ただし、CVRの平均値は業界、商材、コンバージョンの種類、集客方法などによって大きく異なります。そのため、他社と単純比較するだけでなく、自社の過去のデータと比較したり、目標とするCVRを設定したりして、その達成度を追っていくことが重要です。
CPA(顧客獲得単価)とは?
CPAは Cost Per Acquisition(コストパーアクイジション) または Cost Per Action(コストパーアクション) の略で、日本語では「顧客獲得単価」や「成果獲得単価」などと訳されます。これは、1件のコンバージョンを獲得するために、どれだけの広告費用がかかったかを示す指標です。
CPAの計算式は以下の通りです。
CPA=コンバージョン数総広告費用
たとえば、広告に10万円を投じて5件のコンバージョンを獲得した場合、CPAは 100,000円 ÷ 5件 = 20,000円 となります。
CPAが低いほど、より少ない費用で効率的に顧客を獲得できているといえます。ビジネスにおいては、1件のコンバージョンから得られる利益(LTV:後述)を考慮し、「ここまでなら費用をかけても採算が合う」という許容CPA(目標CPA)を設定し、実際のCPAがそれを下回るように広告運用などを最適化していくことが求められます。
その他の関連指標
CVRやCPA以外にも、コンバージョンに関連する重要な指標がいくつかあります。
たとえばROAS (Return On Advertising Spend)は、日本語で「広告費用対効果」と訳されます。
広告経由で発生した売上を、かかった広告費用で割った数値で、計算式は以下です。
ROAS(%)=広告費用広告経由の売上×100
広告投資がどれだけ売上に貢献したかを直接的に測る指標で、特にECサイトなどで重視されます。
また、LTV (Life Time Value)日本語で「顧客生涯価値」と訳されます。一人の顧客が、取引を開始してから終了するまでの全期間を通じて、自社にもたらす利益の総額を示します。
とくにサブスクリプションモデルのビジネスやリピート購入が重要なビジネスにおいて、CPAの妥当性を判断する上で非常に重要な指標となります。
これらの指標も組み合わせて分析することで、マーケティング施策の効果をより多角的かつ深く評価することができます。
6. コンバージョン数を増やすための基本的なアプローチと改善策
コンバージョンの重要性や関連指標を理解したところで、次に気になるのは「どうすればコンバージョン数を増やせるのか?」という点でしょう。
ここでは、コンバージョン数を増やすための基本的なステップと具体的な改善策を紹介します。
STEP1:現状分析と課題の特定(アクセス解析の活用)
まずは現状を正確に把握することから始めます。Google Analyticsなどのアクセス解析ツールを活用し、以下のようなデータを確認・分析しましょう。
- 現在のコンバージョン数、CVR、CPA
- コンバージョンに至っているユーザーの流入チャネル(どこから来ているか?)
- コンバージョンに至っているユーザーの属性(年齢、性別、地域、使用デバイスなど)
- コンバージョンに至るまでのユーザーの行動経路(どのページを見ているか?)
- コンバージョンに至らなかったユーザーが多く離脱しているページやポイント
これらの分析を通じて、「集客が足りないのか」「サイトの使い勝手に問題があるのか」「特定のページの内容がユーザーの期待と合っていないのか」といった課題の仮説を立てることが最初のステップです。
STEP2:ターゲットユーザーとペルソナの再設定・明確化
「誰にコンバージョンしてもらいたいのか?」というターゲットユーザー像を具体的に定義し、可能であればペルソナ(架空の理想的な顧客像)として詳細に設定します。
- 年齢、性別、居住地、職業、年収
- ライフスタイル、価値観、興味関心
- 抱えている悩みや課題、ニーズ
- 情報収集の方法、普段利用するメディア
ターゲットユーザーやペルソナが明確であればあるほど、Webサイトのコンテンツ、デザイン、コピーライティング、広告の訴求軸などがブレにくくなり、より効果的にアプローチできるようになります。
現状分析の結果、想定していたターゲットと実際にコンバージョンしているユーザー層にズレがないかも確認しましょう。
STEP3:集客施策の改善(SEO、広告、SNS活用など)
質の高い見込み顧客をWebサイトに呼び込むための集客施策を改善します。
- SEO(検索エンジン最適化):
- コンバージョンに繋がりやすいキーワード(例:「商品名 購入」「サービス名 料金」など)での検索結果上位表示を目指す
- ターゲットユーザーの検索意図に応える質の高いコンテンツを作成・提供する(コンテンツSEO)
- テクニカルSEO(サイト構造、表示速度、モバイルフレンドリーなど)の改善
- Web広告(リスティング広告、ディスプレイ広告など):
- ターゲットに合った広告媒体を選定する
- ターゲティングの精度を高める(地域、年齢、興味関心など)
- 魅力的な広告クリエイティブ(広告文、バナー画像)を作成・テストする
- キーワードの選定や入札単価を最適化する(リスティング広告)
- ランディングページとの整合性を高める
- SNS活用:
- ターゲットユーザーが多く利用するSNSプラットフォームで積極的に情報発信する
- ユーザーとのエンゲージメント(いいね、コメント、シェア)を高める
- 魅力的なキャンペーンを実施する
- SNS広告を活用してリーチを拡大する
重要なのは、ただアクセス数を増やすだけでなく、コンバージョンする可能性の高い、質の高いユーザーを集めることです。
STEP4:Webサイト内の導線改善(UI/UXの最適化)
集客したユーザーをスムーズにコンバージョンへと導くために、Webサイト内の導線を改善し、使いやすさを向上させます。
- UI の改善:
- 見やすいデザイン、分かりやすいレイアウト
- 直感的に操作できるナビゲーションメニューやボタン配置
- 適切なフォントサイズや行間
- UXの向上:
- ユーザーがストレスなく目的の情報にたどり着き、快適にサイトを利用できる体験を提供する
- 情報構造を整理し、分かりやすく分類する
- 内部リンクを最適化し、関連情報へアクセスしやすくする
- ページの表示速度を改善する
- スマートフォンやタブレットでも快適に閲覧・操作できるようモバイルフレンドリーに対応する
- CTAの最適化:
- ユーザーに次の行動を促すボタン(例:「購入する」「資料請求はこちら」)のデザイン、文言、配置場所を工夫する
- 目立つ色を使ったり、ユーザーのメリットを端的に伝えたりする
STEP5:LPO(ランディングページ最適化)の実施
LPOは Landing Page Optimization の略で、広告や検索結果などからユーザーが最初に訪れるページ(ランディングページ)を最適化することです。ランディングページはコンバージョン獲得において非常に重要な役割を担います。
- キャッチコピーの改善:ターゲットユーザーの心に響く、魅力的な見出しや導入文にする
- メインビジュアルの最適化:商品やサービスの魅力が伝わる画像や動画を使用する
- コンテンツ内容の充実:ユーザーが知りたい情報(メリット、特徴、導入事例、お客様の声、料金など)を分かりやすく提供する
- CTAの強化:上記のCTAの最適化と同様
- フォームの配置:入力フォームをページ内に設置するか、分かりやすい場所にリンクを置く
- 信頼性の提示:運営者情報、プライバシーポリシー、セキュリティ対策などを明記する
- 流入元との一貫性:広告文や検索キーワードとランディングページのメッセージに一貫性を持たせる
STEP6:EFO(入力フォーム最適化)の実施
EFOは Entry Form Optimization の略で、お問い合わせフォームや購入フォームなど、コンバージョン直前の入力フォームにおけるユーザーの離脱を防ぎ、入力完了率を高めるための施策です。
- 入力項目の削減:必要最小限の項目に絞り込む
- 必須/任意項目の明確化:どちらか分かりやすく表示する
- リアルタイムエラー表示:入力ミスがあればその場ですぐに知らせる
- 入力支援機能の導入:
- 郵便番号からの住所自動入力
- 全角/半角の自動変換
- 入力例の表示(プレースホルダー)
- プログレスバーの表示:入力完了までのステップを示す
- 離脱ブロック:フォーム入力中に誤ってページを閉じようとした際にアラートを出す
- スマートフォンでの入力しやすさ:レスポンシブデザイン、タップしやすいボタンサイズなど
STEP7:ABテストによる仮説検証と継続的な改善
上記の各施策を実施する際には、ABテストを活用して効果を検証することが重要です。ABテストとは、特定の要素(例:キャッチコピー、ボタンの色、画像の有無など)について2つ以上のパターン(AパターンとBパターン)を用意し、どちらがより高いコンバージョン率(CVR)やその他の目標指標を達成できるかを実際にユーザーに表示して比較テストする手法です。
- 仮説立案:「このボタンの色を赤から緑に変えれば、クリック率が上がりCVRも向上するのではないか?」
- テスト実施:Aパターン(従来の赤いボタン)とBパターン(新しい緑のボタン)を一定期間、ランダムにユーザーに表示する
- 結果分析:各パターンのCVRやその他の指標を比較し、統計的に有意な差があるかを確認する。
- 改善・展開:効果の高かったパターンを採用し、さらなる改善点を探す。
ABテストは一度で終わるものではなく、仮説→実行→検証→改善のサイクルを継続的に回していくことが、コンバージョン数を最大化するための鍵となります。小さな改善の積み重ねが、最終的に大きな成果へと繋がります。
CVを増やすための詳細は「CVRを改善するための6つの施策!業界別の平均CVRからおすすめツールまで紹介」の記事で紹介しています。5分で終わる施策もありますので、ぜひ実践してみてください。
7. コンバージョンの計測方法とおすすめツール
コンバージョンを改善するためには、まず正確に計測することが不可欠です。ここでは、コンバージョン計測の必要性と、代表的な計測方法やツールについて解説します。
なぜ計測が必要なのか?計測のメリット
コンバージョンを計測するメリットは、既に「コンバージョンが重要な理由」でも触れましたが、改めて整理すると以下の通りです。
- 施策の効果を客観的に把握できる:どの施策がどれだけコンバージョンに貢献したかを数値で明確にできます
- 課題を発見し、改善に繋げられる:ユーザーがどこでつまずいているのか、どの段階で離脱しているのかを特定し、具体的な改善策を立案できます
- データに基づいた意思決定ができる:勘や経験だけでなく、客観的なデータに基づいて戦略的な判断をくだせます
- 費用対効果を最大化できる:どの施策に予算を投じるべきか、どの施策を改善すべきかを見極められます
Google Analyticsを使った基本的なコンバージョン設定・計測手順
Webサイトのアクセス解析ツールとして最も広く利用されているのが Google Analytics です。無料で高機能なため、多くの企業や個人が導入しています。Google Analyticsでは、「目標」設定機能を使って様々な種類のコンバージョンを計測できます。
Google Analytics 4 (GA4) でのコンバージョン設定の基本的な考え方:
GA4では、基本的にすべてのユーザー行動が「イベント」として計測されます。その中で、ビジネスにとって特に重要なイベントを「コンバージョンイベント」としてマークすることで、コンバージョンとして計測・分析できるようになります。
- 自動的に収集されるイベント:
page_view
(ページの表示)、session_start
(セッションの開始)など - 推奨イベント:Googleが特定の業種や目的に合わせて推奨しているイベント(例:ECサイト向けの
add_to_cart
、purchase
など)。これらは設定することで詳細なレポートが利用可能になります。 - カスタムイベント:サイト独自の特定の行動(例:特定のボタンクリック、動画の特定再生時間到達など)を計測したい場合に、自分で定義して設定するイベント
一般的なコンバージョン設定例(サンクスページへの到達):
ECサイトの購入完了ページやお問い合せフォームの送信完了ページ(通称:サンクスページ)への到達をコンバージョンとして計測するのは非常に一般的な方法です。
- サンクスページのURLを特定します(例:
/thanks.html
) - GA4で、このサンクスページが表示されたことを示すイベント(多くの場合
page_view
イベントと特定のpage_location
パラメータの組み合わせ)をコンバージョンイベントとして設定します
イベントトラッキングによるコンバージョン設定:
ページ遷移を伴わない行動(例:PDF資料のダウンロードボタンクリック、外部リンクへのクリック、動画再生ボタンクリックなど)も、イベントとして計測し、それをコンバージョンとして設定することができます。
GA4の導入や詳細な設定方法については、Googleの公式ヘルプや専門の解説サイトを参照してください。
広告媒体ごとのコンバージョンタグ設定(Google広告、Yahoo!広告、SNS広告など)
リスティング広告(Google広告、Yahoo!広告など)やSNS広告(Facebook広告、Instagram広告、X広告など)を利用している場合、各広告プラットフォームが提供するコンバージョンタグ(ピクセルとも呼ばれる)を自社サイトに設置することが不可欠です。
このタグを設置することで、以下のようなメリットがあります。
- 広告経由で発生したコンバージョンを正確に計測できる
- 広告キャンペーンの費用対効果(CPAやROAS)を把握できる
- コンバージョンデータに基づいて広告配信の最適化(自動入札など)が行われる
- リターゲティング広告(一度サイトを訪れたユーザーに再度広告を表示する手法)のリストを作成できる
各広告媒体の管理画面からコンバージョンタグを取得し、Webサイトの適切なページ(通常は全ページ、またはコンバージョン完了ページ)のHTMLソースに記述します。Googleタグマネージャー(GTM)などのタグマネジメントツールを利用すると、これらのタグの設置や管理が容易になります。
その他便利な計測ツールやヒートマップツールの紹介
Google Analyticsや広告媒体のコンバージョンタグ以外にも、コンバージョン改善に役立つツールがあります。
たとえばヒートマップツールは、ユーザーがWebページ上のどこをよく見ているか(熟読エリア)、どこをクリックしているか、どこまでスクロールしたかなどを色や図で可視化するツールです。
ユーザーの行動を直感的に理解でき、LPや入力フォームなどの改善点発見に役立ちます。Microsoft Clarityは、費用をかけずに利用できるため、規模を問わず多くの企業で導入が進んでいます。
タグマネジメントツールを導入している企業も増えています。Googleタグマネージャー(GTM)が代表的で、Webサイトに直接コードを記述することなく、さまざまな計測タグ(Google Analyticsタグ、広告コンバージョンタグ、ヒートマップタグなど)を一元的に管理・配信できます。
MA(マーケティングオートメーション)ツールも効果的です。MAツールとは、見込み顧客(リード)の情報管理、メールマーケティング、Webサイト上での行動履歴に基づいたスコアリング、シナリオに基づいたアプローチの自動化など、マーケティング活動を効率化・自動化するためのツールです。
リードナーチャリング(見込み顧客育成)を通じて、中長期的なコンバージョン獲得に貢献します。
これらのツールを適切に組み合わせることで、より詳細な分析と効果的な改善施策の実行が可能になります。
8. コンバージョン設定・運用における注意点とよくある質問
最後に、コンバージョンの設定や運用を進める上での注意点や、よくある質問について解説します。
Q. 適切なコンバージョンポイントを見極めるには?
適切なコンバージョンポイントの設定は、効果的なマーケティングの基盤です。
まず、ビジネスの最終ゴール(KGI)から逆算し、その達成に繋がるユーザーの重要な中間行動(マイクロコンバージョン)を特定します。この際、ユーザー視点での価値や、計測可能で現実的なポイントであるかを考慮しましょう。初期段階では主要なコンバージョンに絞り込み、関係者間でその定義と重要性について共通認識を持つことが大切です。
Q. コンバージョン数がなかなか増えない時のチェックポイントとは?
コンバージョン数が期待通りに伸びない場合、多角的な原因究明が必要です。
主に、1.集客(アクセス数やターゲット層のズレ)、2.Webサイト内部(導線、コンテンツ、表示速度、モバイル対応)、3.ランディングページや入力フォームの最適化度合い、4.競合の動向、⑤コンバージョン計測設定の正確性といった観点から課題を洗い出し、改善策を講じましょう。
Q. 「コンバージョン目的の最適化」とは?(広告運用における自動入札など)
広告運用における「コンバージョン目的の最適化」とは、主にGoogle広告やMeta広告などのプラットフォームが提供する機能を指します。
これは、機械学習を活用し、コンバージョン数の最大化や目標コンバージョン単価(CPA)の達成を目指して、入札単価や広告配信などを自動的に調整する仕組みです。この機能を効果的に利用するためには、システムが学習するための十分なコンバージョンデータが蓄積されていることが前提となります。
Q. コンバージョン計測でよくあるトラブルとその対処法
コンバージョン計測では、いくつかの一般的なトラブルが発生し得ます。
代表的なものとして、タグの未設定や設定ミス(確認と修正が必須)、コンバージョンの二重計上(タグ設定の見直しやサンクスページの制御で対応)、特定の条件下での計測漏れ(クロスドメイン設定やブラウザのトラッキング制限への対応確認)などが挙げられます。
また、データの反映遅延や計測ツールの仕様変更にも留意し、問題発生時はまず設定を再確認し、公式ヘルプを参照することが基本的な対処法です。
まとめ
この記事では、「コンバージョン(CV)」というWebマーケティングにおける最重要指標について、その基本的な意味から種類、重要性、具体的な設定例、さらにはコンバージョン数を増やすためのアプローチや計測方法、注意点に至るまで、網羅的に解説してきました。
改めてポイントを整理すると以下の通りです。
- コンバージョンはWebサイトの「成果」であり、ビジネスゴール達成のための羅針盤となる
- コンバージョンの種類は多様であり、サイトの目的や分析の観点に応じて使い分ける必要がある
- コンバージョンを正確に計測し、CVRやCPAといった指標で評価することが改善の第一歩
- コンバージョン数を増やすためには、現状分析に基づき、集客、サイト内導線、ランディングページ、入力フォームなど、多岐にわたる要素を継続的に改善していく必要がある
- A/Bテストなどを活用し、データに基づいた仮説検証と改善サイクルを回すことが成功の鍵
Webマーケティングは、コンバージョンの設定と計測、そしてその最大化に向けた日々の地道な改善活動の繰り返しです。この記事で得た知識がWebサイトの成果を高め、ビジネスを成長させるための一助となれば幸いです。
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