CVRを改善するための6つの施策!業界別の平均CVRからおすすめツールまで紹介

「流入はあるのにCVが増えない……」
「サイトからの問い合わせをもっと増やしたい」

Webサイトを運営している人のなかには、こういった悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。SEO対策をしてサイトへの流入が増えたからといって、それに比例してCVが増えるわけではありません。CVRをアップさせるにはSEOとは別の対策が必要不可欠です。

この記事ではCVRの基本知識からCVR改善に効果的な施策まで幅広く紹介します。おすすめのツールもピックアップしているので、CVR改善に課題を抱えている人は最後までご覧ください。

CVRとは

CVRはコンバージョンレート(Conversion Rate)の略で、Webサイトへの訪問者に対してCVに至った割合のことをいいます。Webサイトによって異なりますが、多くは以下をCVポイントに設定しています。

  • 問い合わせ
  • 資料ダウンロード
  • 会員登録
  • 商品購入
  • 来店予約
  • 参加申し込み(エントリー)

Webサイトへの流入が多ければ多いほど、CVRを改善するだけで事業に大きなインパクトを与えられます。流入が少ない場合は、CVR改善はもちろん、流入を増やす施策も同時に取り組むべきでしょう。

CVRの計算式

CVRは「CV数÷流入数(訪問数)×100」で求められます。100人が訪問し、そのうちの1人がCVに至ったらCVRは1%です。

もしCVRが0.1%しかない場合、頑張って流入数を増やしてもほとんどが離脱してしまいます。流入数にもよりますが、この場合はCVR改善に注力するべきでしょう。

【業界別】CVRの平均値(目安)

CVR改善に取り組む前に、平均値を知ることも重要です。どれくらいの数値を目標にすればいいのでしょうか。

業界やCVポイントによってさまざまですが、MarketingSherpa社が実施した調査によると、業界別のCVRの平均値は以下のとおりです。

CVRの平均値
コンサルティング・ファイナンス10%
メディア・出版10%
教育・医療8%
ソフトウェア・クラウド7%
技術機器・ハードウェア5%
製造業・生産業4%
旅行・サービス業4%
小売・EC3%
非営利団体2%
その他8%

たとえば、ECサイトを運営するマーケティング担当者の場合、ひとつの目安として3%を目指すようにしましょう。

「CTR」「CPA」「CPC」との違い

CVRと似た用語に、「CTR」や「CPA」「CPC」などがあります。それぞれ意味が異なり、どれもマーケティング担当者としては押さえておきたい用語です。さらいの意味も込めてここで違いを理解しておきましょう。

CVR
(Conversion Rate)
コンバージョン率訪問人数に対してコンバージョンに至った割合
CTR
(Click Through Rate)
クリック率表示回数に対してクリックされた割合
CPA
(Cost Per Action)
コンバージョン単価コンバージョン1件あたりにかかった費用
CPC
(Cost Per Click)
(Cost Per Click)1クリックあたりにかかった費用

CVR改善に効果的な施策×6

「CVRを改善したい」と思いながら、どう改善すべきか分からない人も多いことでしょう。ここでは具体的なCVR改善施策を6個紹介します。すぐにできて、かつ大きな効果が得られる施策もあります。参考にしてください。

CTAの数を増やす

CTAはコールトゥーアクション(Call To Action)の略で、直訳すると「行動喚起」という意味です。訪問者に次の行動を促すため、多くのWebサイトではボタンやリンク形式でCTAを設置しています。

CTAが設置されていないと、訪問者は次の行動に移す手掛かりがなく、そのまま離脱してしまうでしょう。「CVが増えない」と課題を抱えながら、CTAをほとんど設置していないWebサイトやオウンドメディアも少なくありません。

「お問い合わせ」や「資料ダウンロード」など、次のアクションへ誘導させる役割を持つのがCTAのメリットです。CTAの数を増しただけでCVRが数%改善した例もあります。CVR改善の第一手として、まずはCTAの数を増やすのがおすすめです。

CVポイントを増やす

CVポイントは訪問者がとる行動の種類のことで、たとえば「自社ホームページからリード(見込み顧客)を獲得すること」をCVに設定している場合、CVポイントには「お問い合わせ」や「資料ダウンロード」「メルマガの登録」などがあります。

そのほか、「ウェビナー申し込み」や「会員登録」などさまざまなCVポイントがありながら、なかにはCVポイントが1~2個しかないWebサイトもあります。「お問い合わせ」はCVすれば商談につながりやすい一方、ハードルが高くてなかなかCVにはつながりません。その場合は、「資料ダウンロード」や「メルマガ登録」など、ハードルの低いCVポイントを設置してCV数を増やすのが効果的です。

CTAを最適化する

CTAは「ボタン形式」とテキストリンク」の2種類に大別されます。ボタン形式でも色や大きさ、形など、さまざまなデザインのCTAがあります。Webサイトによってどれが最適かは異なるため、ABテストをしながら最適化するようにしてください。

オウンドメディアの場合は、記事の上部こそテキストリンクが効果的です。読者は記事の最初のほうは「記事を読んでいる状態」のため、広告っぽさのあるボタン形式のCTAやバナーはスルーされがちです。一方、テキストリンクなら記事を読んでいる状態」に違和感なく入ってくるため、しっかりと読んでもらえてクリックされやすい傾向にあります。

申し込みフォームを最適化する【EFO】

EFOは、エントリーフォームオプティマイゼーション(Entry Form Optimization)の略で、入力フォーム最適化を意味します。なかには、申し込みフォームを改善しただけでCVRが1.6倍に増えたケースもあります。

せっかく申し込みフォームまで到達しても、「入力する項目が多くて面倒」「エラーの理由が分からない」などを理由に離脱されることも珍しくありません。

最低限の入力項目にするのはもちろん、完了までのステップを記載することで入力のハードルが下がって離脱率を下げられます。

ランディングページを最適化する【LPO】

CVR改善策の代表例がLPOです。LPOとはランディングページオプティマイゼーション(Landing Page Optimization)の略で、ランディングページの最適化を意味します。多額の広告費をかけてLPに集客しても、ユーザーのニーズに合致しなければ離脱されてしまいます。そこで必要になってくるのがLPOです。

ユーザーの滞在時間や離脱率を確認し、ランディングページの課題を探ります。たとえば、滞在時間が短い場合は、ファーストビューに問題があるかもしれません。ランディングページにおいてファーストビューは最重要で、ユーザーは「3秒でそのページが自分に必要かどうか」を判断しているといわれています。

CV導線を最適化する

導線が適切に設計されていないと、本来はCVするはずのユーザーも離脱しかねません。申し込みフォームにたどり着けなかったり、購入ページがどこにあるか分からなかったり。ストレスを感じて離脱してしまった経験がある人も多いのではないでしょうか。

課題を洗い出したうえで仮説を立て、ABテストを繰り返してCV導線を最適化しましょう。オウンドメディアの場合は、すべての記事で同じCTAを設置するのではなく、その記事の文脈に合わせてCTAを設置するのがおすすめです。

CVR改善に使えるツール

より最短でCVRを改善するには、ツールを使うのもひとつの手です。実際、ツールを導入してCVRを改善させたケースもたくさんあります。4つのツールを紹介します。

ヒートマップツール

訪れたユーザーの行動を可視化できるのがヒートマップです。おもにヒートマップで分かるのは以下です。

  • 熟読エリア
  • 離脱エリア
  • クリック位置

たとえば熟読エリアを確認し、本来は読んでほしいのに読まれていない場合は写真や図を設置して目を引いたり、クリック位置を確認し、リンクもないのにクリックされている場合はリンクを設置するなどして機会損失を防いだり。ヒートマップツールでさまざまなCVR改善策が実施できむす。

有料のツールもありますが、まずはMicrosoftのClarity(クラリティ)など無料のヒートマップツールを導入するのがおすすめです。

アクセス解析ツール

Webサイトにおけるユーザーの行動を可視化できるのがアクセス解析ツールです。多くのサイト運営者はGoogleが提供するGoogleアナリティクス4(GA4)を導入していることでしょう。

しかし、「GA4に切り替わってから使い方が分からずに放置している」という人もいるのではないでしょうか。CVR改善には必須のツールです。もし使い方が分からない、学ぶ時間がないという人はお気軽にお問い合わせください。

ABテストツール

CVR改善に欠かせないのがABテストです。ツールを使わずにABテストを実施する場合、たとえば1週間などと期間を決めてAとBのふたつのパターンを比較し、より効果的なパターンを決定します。一方、ツールを使えばAおよびBがランダムに表示され、どちらのパターンがより効果的かが分かります。

ABテストに必要なのはPDCAを高速で回すことです。ツールを導入することで効率よく、より効果的なパターンを検証できます。Google オプティマイズというABテストツールが一般的でしたが、2023年9月にサービスが終了しました。そのほかのABテストツールなら「ABTesty」や「Optimizely X」がおすすめです。

EFOツール

繰り返しになりますが、EFOはエントリーフォームオプティマイゼーションの略です。ツールを使うことで、問い合わせフォームにおいてユーザーがどのポイントで離脱するかが分析できます。

それだけではありません。ほかにも住所入力をサポートしたり、必須項目に色付けしたり、残りの入力項目数を表示したりなどさまざまな機能があります。問い合わせフォームへの遷移数は多いのにCVが増えない場合は、EFOツールの導入を検討するのもひとつの手。「f-tra EFO」や「EFO CUBE」などがおすすめです。

まとめ

SEO対策をしたり広告費をかけて流入数を増やしても、それに比例してCVがアップするわけではありません。CVを増やすためには、それらとは別にCVRの改善施策を実施する必要があります。

ただ、なかには「どう改善するべきか分からない」「効率的に改善して最短で効果を得たい」と考えている人もいるでしょう。ノウハウがないままCVR改善施策を実施しても、改善まで時間がかかるだけでなく、改善すらされないパターンも耳にします。

株式会社WordealはCVに特化したオウンドメディア支援をメインに事業を展開していて、これまでさまざまなオウンドメディア、企業サイトのCVR改善のお手伝いをしてきました。最短でCVRを改善したい人は、お気軽にお問い合わせください。

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